
「これ、あげるよ」
奈良の東大寺二月堂で、突然横から差し出された1枚の葉っぱ。
タクシーの運転手さんらしきおじさんから渡されたのは、タラヨウの葉でした。
実際、大きなタラヨウ(多羅葉)の木が、そばに立っていました。
Aという字が書かれているのが、わかりますか?
昔、この葉にインドの経文を刻んだとのことで、“葉書”という言葉の語源とも言われて
いるそうです。
では、”ことば”はというと。
かつては、「言端」「言葉」、軽い意味での「言把」など、いくつかの漢字が
使われていたようですが、現在に続いているのが「言葉」。
「言の葉」
よい言葉ですね。
つやつやした言の葉を沢山つけた1本の樹木のように、魅力的な言葉を
操れる人になれたら、いいのにな。
ウソ偽りない、豊かな言の葉を茂らせた人のもとには、沢山の人が集まるでしょうし、
その木の下で、ゆっくり憩うことも出来るでしょう。
先日、大学生の面接をしている方が、
「最近、学生達のボキャブラリーが少なくて、そのために自分をきちんと紹介できない
ケースが増えている」
と、嘆いていらっしゃいました。
もったいない、と思います。
と同時に、それは若者に限らず、大人でも言えることですよね。
自分を飾る言葉ではなく、自分の心情を吐露できる言葉。
美しいものを、どう美しいか伝えられる言葉を。
新聞や、本や、映画や、耳にする全ての言葉から、艶やかな言葉を沢山抱きとって、
自分のものにしたいものです。










