2012年01月23日

大人たるもの

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久しぶりに地元ブックストアへ行きました。
(最近では、“本屋さん”という言い方が似合わない大型店が増えてきましたよね。)

このところ、新刊図書の注文は専らamazonで済ましてしまうので、書店に行く時間が
大幅に減った気がします。

でも、あの空間、やっぱりいいですよねえ〜。



仕事用の本と一緒に購入したのが、伊集院 静氏の『大人の流儀』と、藤原 和博氏の
『坂の上の坂』。

どちらも示唆に富んでいますが、今日読んでしまった『大人の流儀』から、ご紹介します。



私は週刊文春の中で連載している伊集院さんの「悩むが花」の記事が好き。

いい加減そうで、ふざけていそうで、でもここだけは譲れない!という矜持を持っていて。

そして今回『大人の流儀』を読むと、何というか・・・あらためて、“男前”の方だと思うのです。

“人はそれぞれ事情を抱えながら平然と生きている・・・。”
そのことを、自身の経験から知り尽くしているからこそ、洞察が深いし、その眼差しは厳しくも
温かいのでしょう。



「大人が人を叱る時の心得」の中で。

 この頃は、さまざまな理由で職場の中で怒る人が少なくなっている。
“それは断じて違う。”
・怒りなさい
・叱りなさい
・どやしつけなさい
言い方に気を配ることなどさらさら必要ありません。あなたの言葉で、ダメなものはダメだと
言いなさい。
社会というものは、学校とも、サークルとも、家庭とも・・・まるで違う場所であることを
教えなさい。
それで新人が
「そんな言い方は・・・」
「そんな理不尽な・・・」
と思うなら、それで結構だと、私は考えている。
私は、人が社会を知る、学ぶ上でのいくつかの条件のひとつは、
“理不尽がまかりとおるのが世の中だ”
ということを、早いうちに身体に叩き込むことだと思っている。

  (途中、省略)

世の中に理不尽はある。これを機にこちらも改革し、たちむかおう”と、すぐに対処できるか
どうかは、その人たちが理不尽を知っていたかどうかが決め手になる。
だから諸君、煙たがられたり、嫌われることを怖れてはいけない。
言うべきことをあなたの言葉で言いなさい。
それが新人に必要なことだ。



それで思い出したのが、私が大学卒業してすぐに就いた、某局の事件レポーターの時代。

今でも思い出すと胃が痛くなるくらい(当時神経性胃炎になった)、怒られまくりました。

朝早い取材の、移動中の車の中でウトウトすると、「コラ、新人は寝るな!」

取材翌日の打ち合わせで、考えていったレポートをしゃべると、「下手くそ!
血が通っていない! 何を見てきたんだ!やり直し!!」

「ディレクターがクロと言ったら、お前がシロと思ったって、クロなんだ!」
「え〜〜、でも・・・」
「口ごたえするな! バカ!、アホ!」

で、付いた呼び名が“バカひろこ”でした(泣)。

未だにあの時の理不尽な怒られ方は納得していないのだけれど・・・・

1つ感謝するとしたら、その後の仕事はどれも、あの頃を思えば何一つ辛くなかった、
ということでしょうか。

そうか・・・しょっぱなの怒られまくりの大シャワーは、大感謝に値するのか・・・。




話し戻して、こんな文章もありました。フフ・・・。

 一家の食卓で、いくら子供は食べ盛りでも、家長と子供が同等ではおかしいのでは
ないか。
家庭の中で妙な平等を教えるから、世の中に出た時、社会までもが平等だと誤解してしまう。
 懸命に働いて帰ってきた家長のビールがいつも発泡酒ではおかしいのではないか。
きちんとしたビールを出せ、きちんとしたウィスキーを出せ。
 子供の記憶にきちんと植え付けるのだ。
「オヤジ(パパでもいいが)いい酒を美味そうに飲んでるな」
・・・・当たり前だ。ワシは働いとるんだ。
 つまり物の値段とは、正当な労働と同じ価値のものなのだ。




ところで、『大人の流儀』の最後には、「愛する人との別れ〜妻・夏目雅子と暮らした日々」
という記事が載っていて、初めて亡くなられた前奥様の夏目雅子さんのことを吐露しています。

深いところで、慟哭している心が感じられ、なんだか心動かされました。

上手に言い表せないので、まずは読んでみてください。






 
posted by ピロコ at 00:17| Comment(0) | TrackBack(0) | ことばの世界 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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